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JAMJAM日記  

4月18~19日 The Stone 5~6日目、いよいよ最終日

 

2015年4月22日

5日目の最初のセットはNYベースに活動しているDither guitar trio。ジョン・ゾーンの紹介で初共演。ゾーンやフレッド・フリスの曲や即興もこなせば、現代音楽やクラシックの楽曲からポップスまで、いかにも今の青年たちって感じの演奏をする。本来は4人編成だけど、この日は一人都合が付かず、3人にわたしが入る形で、カソードやアノードといったわたしの曲と即興演奏を。ギターリストばかりで合奏を組むのはひさしぶり。楽しかったなあ。

写真4月18日1

Dither guitar trio + Otomo Yoshihide
Otomo Yoshihide, James Moore, Taylor Levine, Joshua Lopes

後半のセットは今回ずっと録音もやってくれて全てのセットにつきあってくれて様々なケアまでしてくれた加藤英樹のベースに、ビリーマーティンのドラムのトリオ。今回唯一フリージャズ的なセット。加藤くんと演奏するのは本当に楽しい。初共演のビリーは、メデスキ・マーティン&ウッドで知られるドラマー。さすが素晴らしい演奏、3人で永遠に演奏していたいくらい面白かった。

4月18日2

Otomo Yoshihide + Hideki Kato + Billy Martin

19日は日本で出す予定の「音楽と美術のあいだ」という本のための取材でNYに滞在中の毛利悠子と、刀根康尚さんにインタビュー。それぞれ2時間ほど時間をとってもらった。世代もやっていることもまったく異なる二人の話、秋か冬には本になると思うのでお楽しみに。

写真4月19日1

インタビュー中の毛利悠子

写真4月19日2

傘を持って語る刀根さん

夜は今回共演の中でも最若手NYベースのバンド「ペットボトルにんげん」と。彼等のことはたまたまyoutubeでNYの若い面白いバンドを探していてみつけたけど、サックスののの子ちゃんが、長年世話になってきた札幌のオーガナイザー沼山良明さんと繋がっていてびっくり。
ステージは全曲彼等のめっちゃくちゃ難しいコンポジション。一応譜面を渡されたけど、とても初見でできるような曲じゃなく、オレは即興でガシガシ共演させてもらいました。若者たちのものすごく複雑な曲+おっさんのやり放題の即興、このやり方ちょうど郡山のRedd Templeとやるときみたいな感じで、すごい楽しい。もうのびのびやらせてもらいました。またぜひ誘ってください!

写真4月19日3

Pet Bottle Ningen + Otomo Yoshihide
David Scanlon(guitars) Nonoko Yoshida (sax) David Miller (drums) Chuck Bettis (electronics)

写真4月19日4

今回NY滞在中お世話になったペットボトルにんげんののの子ちゃん。いろいろありがとう。

そしてラストのセットはわたしのギターソロ。ソロなので写真はなし。
ストーン滞在中は、ストーンのボランティアスタッフのルーカス、ケビン、ドン、レイコさん、そして加藤くんやマリーナ、のの子ちゃん、毛利さん、芸大からきていた豊田さん、シークレットのSさんやSさん、そしてゾーンさん・・・本当にいろいろな人たちに世話になりました。ありがとう!

NY滞在あと1日。明日はジャパンソサイティで藤井光監督作品「ASAHIZA」の上映。わたしはトークゲスト。

4月17日 The Stone 4日目 刀根康尚さん登場、そして日本では「64」も始まりました

 

2015年4月18日

4日目の最初のセットは御歳80歳になられた昭和10年生まれの刀根康尚さんを迎えて。
刀根さんについては、ご存知の方も多いと思うしネットを調べれば出てくるので多くは書きませんが、1958年に恐らく日本では最初の即興前衛音楽集団「グループ音楽」の結成を始め、60年代にはフルクサスやハイレッドセンターへの参加、足立正男監督作品の異様なサウンドトラック等々の活動後72年に渡米、拠点をNYに移して今日に至るまで、様々な前衛活動をされていて、とりわけ近年の音楽作品の素晴らしさというか、凶暴さというか、ノイズっぷりは、気持ちがいいくらいで、パイオニアであり大先輩なんて言い方だけではとても足りないくらいの現在進行形の存在。先日京都で共演した音響デザインやテープ音楽の大先輩大野松雄さんといい、どれだけの言葉を尽くしても足りないくらいの業績を残しただけでなく、今も現役で作品を作り続けているエネルギーには本当に頭が下がります。

刀根さんとの出会いは15年ほど前の図書新聞での対談でした。演奏では10年前にNYのThe Stoneで共演したのが最初。Sachiko Mさんのほうは、それより前から刀根さんと共演していて、3人での演奏は2000年代後半の明大前キッドアイラックホール以来二度目。エッジの立った刀根さんの強烈な爆音との共演はいつも気持ちが良くて、僕なとはひたすら快感なんだけど、でも多分、刀根さんは単にそういう意図であの強烈な音をだしているわけじゃなくて、その辺の秘密は、明日、対談を申し込んでいるので、そこでじっくり聞ければと思ってます。(この様子は秋目標で本にしま~す)

写真1(4:17)

刀根さんとSachiko M
 
 
 

セカンドセットは、現在NYの滞在中の美術家毛利悠子と、北京在住でたまたまNYに来ているFENのヤンジュン、そしてSachiko Mとわたしで、超アブストラクトな謎セットを。さほど知名度があるわけではないし、何をやるか謎すぎて、きっと今回のセットの中では一番お客さんが入らないだろうと思ったら、なんと最初のセットにつづき満席、入りきれずに諦めて帰った人たちも多数の状態。年齢高めが多いThe Stoneの客層だけど、最初のセットも、このセットも若い人たちが沢山来てくれている。
セットの内容は、もう謎すぎて本当に楽しかった。わたしはストーンの楽屋にあったシンバルとスネアをターンテーブルに繋げて演奏、それぞれがそれぞれの場所で勝手に音を出していて演奏って言えるかどうかもわからない感じがすごい好きでした。こんなんばっか永遠にやってたい・・・やってる最中はそんなことを思うようなセット。

写真2(4:17)

セッティング中の毛利悠子

写真3(4:17)

毛利悠子のセッティングの一部

写真4(4:17)

セッティング中のヤンジュン
 
 
 

日本ではNHKドラマ「64」がはじまったところ。
どんな風に見てくれているかな。
演奏参加メンバーは後日紹介します。ここのところインドネシアに頻繁に行っていたこともあって実はガムランの楽器やフレーズを多様してます。

写真5(4:17)

会場でNYのジャパンソサイティの塩谷さんと談笑する刀根さん。お元気そうでよかった。
月曜の夕方ジャパンソサイティで映画「ASAHIZA」の上映とわたしと福島で活動されている医師丹羽真一教授のトークがあります。
Japan Society イベント詳細ページ

写真6(4:17)

居酒屋に向かう刀根さんと毛利の後ろ姿。このあとは居酒屋で深夜まで。10年前にNYで刀根さんと共演したあとも居酒屋で遅くまで盛り上がりました。

今夜のThe Stoneの最初のセットは
Dither guitar trio + Otomo Yoshihide―compositions and improvisations
Otomo Yoshihide, James Moore, Taylor Levine, Joshua Lopez (guitars)
わたしの作品を演奏してくれます。

そして10時のセットは
Otomo Yoshihide + Hideki Kato + Billy Martin
Otomo Yoshihide (guitar) Hideki Kato (bass) Billy Martin (drums)
今回最もというか唯一ジャズ的というかジャム的なセット。オリジナルグラウンドゼロのメンバー加藤くんと、初共演メデスキ、マーチン&ウッドのマーティンとのセット、楽しみです。

The Stone スケジュールページ

4月16日 The Stone 3日目

 

2015年4月17日

普段は夜にめっちゃ強いのだけど、時差ぼけで、ライブのあとホテルに戻ると、倒れ込むように爆睡。普段起きない朝にこれを書いている。

昨夜は、カヒミ・カリィさんとの3年ぶりのセット。パートナーでタップダンサーの熊谷和徳や娘さんも来てくれて本番前は賑やか。全部で7曲、久々にやったせいか、ものすごく新鮮。今回に備えて10年前に録音したカヒミさんのアルバム「nunki」を久々に聴いたけど、自分で言うのもなんだけど今聴いても、素晴らしいなあ。名盤!
カヒミさん、子育てが一段落したら、またやりましょうね。
写真を全然取れなかったので、カヒミ・カリィ+Sachiko M+大友良英のライブの様子はここを。

写真1(4:16)

The Stoneの地下の楽屋件楽器置き場。下水臭いです。

セカンドセットはドラムスのティム・ケイパーとDUO。彼は10年前にストーンでボランティアをやっていて、そのときやったポーターブルオーケストラに参加してくれていた。ゾーンお薦めのミュージシャンをyoutubeでチェックしていて見つけた逸材。どこにでも遊びに行ける感じで楽しいDUOでした。

写真2(4:16)

今夜17日の The Stone / NY 大友良英ウィークは
1st set 8pm 刀根康尚、Sachiko M、大友良英
2nd set 11pm ヤンジュン、毛利悠子、Sachiko M、大友良英
60年代に日本でキャリアをスタートし70年代以降はアメリカで活動している前衛音楽の大先輩、刀根さんと数年ぶりの共演。そして、セカンドセットは、北京のヤンジュンと、現在NYに滞在中の毛利悠子を迎えて、どちらのセットも今回のストーンウィークの中では最もアブストラクトなセットになると思います。


The Stone スケジュールページ

4月15日 The Stone 2日目

 

2015年4月16日

最初のセットはデヴィッド・グラブスと。彼との出会いは90年代前半の東京、四谷にあったP3でレッドクレヨラのライブがあったときに、彼はそのメンバーとしてギターを弾いていて、オレは対バンでソロ。その後は94年だったかな、シカゴでグラウンドゼロ、ガスターデルソル、コントーションズというギグがあって、ガスターデルソルの彼とジム・オルークがオーガナイズをしてくれたたりから親交が始まった。といっても最近はたまにしか会えないし、DUOをやるのは今回がはじめて。音色の相性がいいせいか楽しかったなあ。

写真1(4:15)

わたしのギターの向こうに見えるデヴィッド

ネルス・クラインとは、2000年代のロヴァ・オーケストラで数回一緒にやっているけど、やはりDUOははじめて。いつか一緒にやりたいって話をずっとしていて、今回まで機会を逃していた。自分と同じギターだと、どうしても音色の好き嫌いがはっきりあるので、その意味でDUOはなかなか難しいのだけど、デヴィッドにしろ、ネルスにしろ、その音色がとにかくいいというか、わたし好みなこともあって、おまけに和声感覚もなんとなくだけど共通するものがあって、でも二人とも、わたしと全然違って北アメリカの音がしていて、やっていて楽しいセットでした。

写真2(4:15)

ネルス・クライン

写真3(4:15)

The Stoneの壁の写真に10年前のわたしを発見。初期のThe Stoneで演奏した人たちの写真が飾られていて、デレク・ベイリーの姿も。

明日16日1stセットは3年ぶりにご一緒するカヒミ・カリィさんのセットにSachiko Mとともに。2ndセットは、10年前にThe Stoneで共演して以来のティム・カイパーとDUO。

The Stone スケジュールページ

4月14日The Stone 初日無事終了

 

2015年4月15日

 The StoneはNYの前衛音楽界の重鎮ジョン・ゾーンが運営するスペース。マンハッタンのロワーイーストサイドにある。このあたりには80年代から90年代にかけて最初のニッティング・ファクトリーやCBGBがあったり、その後もトニックがあったりと、かつてはNYアンダーグラウンドシーンの中心的な場所だったとことろ。当時はかなり危険な場所でもあったけど、若いミュージシャンが沢山住んでいた。今はすっかり安全な場所になって、家賃が高騰、若いミュージシャンは見かけなくなってしまった。そんなこともあってか現在この界隈にあるのはThe Stoneのみ。
 ここは毎週1名、ジョンが指命したレジデンスミュージシャン自らが、毎日2セット、6日間、合計12の異なるセットを自らオーガナイズする仕組みだ。彼はこのスペースを私財を投じて運営していて、出演者は100%チャージバック(お客さんの入場料は全てミュージシャンに渡される)。スタッフは毎日ボランティアのミュージシャン1名のみで運営している。なので楽器のセッティングも、PAも、そしてもちろん共演ミュージシャンのブッキングも、全て指命された出演者自らがやらなくてはならない。当然飲み物や食べ物のサービスも無い。ひたすら音楽をやるだけのスペースだ。
 私が初めてここのレジデンスをしたのは10年前。このやり方に触発されて吉祥寺で始めたスペースがGRID605だった。規模もやり方もThe Stoneに較べれば、はるかにこじんまりしていたけど、それでも数年続けるのが精一杯だった。だからこのやり方でスペースを続けるのがどれだけ大変か、オレは良く知ってる。単に音楽だけではなく、レーベル運営やこうしたスペースも含め、自分たちで管理して行くジョンのやり方には本当に頭が下がるし、ありがたいなって思っている。
 今日はそのThe Stoneレジデンスの初日。2セットとも、素晴らしいセットだったと思う。

写真1(4:14)

写真は1stセットをやったFilament(Sachiko Mとわたし)が映るThe Stoneのエントランスドア。

写真2.1(4:14)

ターンテーブルを貸してくれたミュージシャンのマリーナ・ローゼンフェルドと、今回録音も担当してくれているベーシストの加藤英樹。友人達の協力なくして、The Stoneのギグは出来ない。ありがとう!

写真3(4:14)

そしてセカンドセットに出演してくれたシークレットゲストのS氏。順調に回復されていて、本当にほっとしました。

会場には別の日に出演予定の毛利悠子やカヒミさん、ペットボトルニンゲンののの子さん、そして久々に会う作曲家のジョン・キングをはじめとしたNYの古い友人達の姿も。

明日15日の1stセットはデヴィッド・グラブス+大友良英 DUO、2ndセットはネルス・クライン+大友良英 DUO。

The Stone スケジュールページ

明日からNY The Stoneにて6日連続12公演はじまります

 

2015年4月14日

時差ボケのおかげで早起き。
NYは連日いい天気で朝はとても気持ちがよい。
今日は午前中に古い友人でターテーブル奏者のマリーナ・ローゼンフィールドのダウンタウンにあるアパートへ。今回のギグで使うターンテーブルとミキサーを借りるため。
行く途中、The Stoneの前のガソリンスタンド跡地に、廃物のオブジェが並んでいるのを発見。

写真1(0413)

午後はブルックリンのカヒミ・カリィさんのアパートでリハーサル。近況報告をしあいつつ、久々に音出し。数時間があっという間。リハのあとはご家族と一緒に近くのイタリアンレストランへ。

明日からいよいよThe Stoneの大友良英ウィーク本番。
初日14日8時からの1st set は、NYでは十数年ぶりのFilament。10時からの2nd setはわたしと Sachiko Mにシークレットゲストが加わって世界初演のスペシャルなトリオで。

写真2(4:13)

平日の午前中から上半身裸のスパッツ姿で街中を走っている集団。

The Stone スケジュールページ

NewYork Lower East 午前0時

 

2015年4月13日

1)NY Lowe East 午前0時

 14日からThe Stoneで1週間の連続GIG。連日2公演、全て違うセットだ。初日にはシークレットゲストも交えて。
The Stoneの1週間GIGをやるのは10年ぶりになる。あれから10年か~。
 今日はその打ち合せを加藤英樹と。彼と一緒にNYに来たのは今から二十数年前。巻上公一さんのレコーディングでだった。彼はそのままNYに残り、オレは3ヶ月ほど滞在して東京に戻った。当時に較べるとNYはものすごく変わったように感じるけど、でも、そんなん以上に、オレ自身も変わったのかもしれない。
 加藤くんはベーシストとして18日にビリー・マーチンとトリオで出演。同時に今回はエンジニアとしても全ライブの録音をしてもらう予定。録音したものをどうするかは、今はなにも考えてない。ただ彼に録音してほしいなと思ったのだ。
 夜はNYに長期滞在している毛利悠子、そしてSachiko Mと打ち合せという名の飲み会。彼女たちに北京のYanJunも加えてのどうなるかまったく読めないセットは17日。明日はカヒミさんと久々のリハ。彼女とのセットは16日。

2)NY Lowe East 午前0時

初日の幕があくまでに時差ぼけをなおさねば。

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